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葛飾北斎の絵手本






信州 小布施町の北斎館で開かれている「北斎から学ぶ植物・動物の描き方展」に行って来ました。
ご存じ、日本が世界に誇る巨匠葛飾北斎ですが、生涯3万点以上の作品を残し。フランスの印象派
にも影響を及ぼしたことは広く知られていることです。

驚くのは作品の多岐にわたることです。
表紙絵、狂歌絵本、読本絵、浮世絵版画(富岳三十六景が有名ですね)、肉筆画、工芸品のデザイン
(ウイリアムモリスみたいです。しかも50年以上前に)など。

今回の企画展はもう一つの作品郡「絵手本」です。
小さい頃から絵を描くのが好きで、いろいろなものを描きました。
そんな積み重ねで完成された技術を教科本・指南書として刊行しました。
弟子や同一派の絵師、一般の大衆にも大きな影響を与えました。
特に有名なものは「北斎漫画」ですよね。
描かれているものは、人物、動物、植物、妖怪、架空の動物、数え上げたらきりがありません。
人物は しぐさなどデッサンとして、ドガやゴーギャンも影響を受けているそうですよ。

今回、観賞して驚いたことは、対象物の形を「丸と角」で捉えると言っていることです。
円と、三角と、四角を元に描いたものが示されています。
これって、のちの時代のセザンヌが言っている「自然を円筒,円錐,球として取扱う」と
同じことですよね。キュービズムにも発展したのでしょうか?
セザンヌは立体ですが、北斎の絵を見ていても牛の背中など丸の連続で描いていてちゃんと立体を
意識しています。
北斎!すごい!

デッサンは平面で描きますが、対象物は立体でいろいろな面がつながっており、そしてできる線の
変化を描かなくてはいけませんですね。
北斎の絵に一筆画がありますが、これなど瞬時に立体を把握して一気に描く。クロッキーみたいな
ものでよく訓練されているなと思います。
北斎、鎖国時代の江戸で、西洋に負けない技法を確立していたとは驚きです。

1849年に90歳で亡くなりますが、生前「百歳で神妙の域を超える、百十歳で一点一各が
生きているようになる」と言っています。生きてほしかってですねー。明治になる19年前でした。

展覧会の最後に「富士越龍図」(常設)という墨絵がありましたが、絶筆に近い作品だそうです。
本人の気持ちがどう込められているかは分かりませんが、昇天していく龍が本人のように見え
うーんと心の中で唸ってしまいました。
北斎の絵、沢山見ればきっと沢山の発見があると思います。(沢山ありすぎますが)
歴史的資料にもなりますね。昔の景観壊したくないですね。

上のイラストはぶん回し(コンパス)で円を描いているところです。
想像でかきました。ぶん回しは下絵に使って、本図は手描きでしょうかね。
もう一つは、一筆画です。ショップで絵葉書を入れてくれた袋に印刷されたものです。
(ネットで本物が見れます)


at 13:51, まっちブログ, 工場長 新井

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