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三四郎



夏目漱石が若者に語った文学論全文が掲載された雑誌が近ごろ確認されたそうです。
「青年評論」という明治41年9月に発行されたものです。
小説を書くために学問が必要か?小説に作家の人格が反映するのか?に答えたものだそうです。
答えは、世の中を解釈する眼を持つには学問は必要、内容に生命を持たせるためには人格は偽っては
いけない、という内容のものだそうです。
これは漱石が「三四郎」を書き出した頃らしく、自らの小説を書く姿勢に重ねていたそうです。
(6月15日付の朝日新聞記事による)

「三四郎」は青春小説の元祖となった作品です。
主人公の三四郎が熊本の田舎から上京し新しい人との出会いで世界を広げていく話です。
色々なカルチャーショックを受けますが、成長したかどうか結末では私は分かりません。
ただ 失恋のほろ苦さは残りました。
美禰子という同世代の都会の女性に出会い、あこがれか恋心を持ち、結局最後は儚く終わります。
他にも幾人かの人物と接しますが、接した人を通したその先に様々な世界があり、人数分多様性があります。
その分、何らかの影響を受け人生に厚みや深みが増したことと思います。
現代でも同じですね。
進学や、就職、転職、転居などの転機は希望があり新鮮な時期でもあります。
作品を読んで感じるのは、自分自身の若かりし頃です。
三四郎と同じように影響や刺激、教えなどを 出会った人から受けてきました。
でも、年月を重ねると薄らいでいることもあると思います。
過去に戻るのではなく、未来を考えるうえで忘れている何かを思い出したいとも考えます。
昔の作品や、写真、日記、旧知に会うなども貴重です。
小説「三四郎」はそんなことを考えさせる作品です。
普遍的なテーマで、現代にも通じる作品を描く漱石はやはり素晴らしいですね。
まだお読みでない方は是非どうぞ。

at 22:51, まっちブログ, 工場長 新井

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