ミチタネツケバナ



お彼岸に入りました。
いよいよ野草も活発になりますね。
そんななか、我が家の庭で一足先に花を沢山付けている野草があります。
「ミチタネツケバナ」です。
オオイヌノフグリ、タンポポ、ヒメオドリコソウなどの春の野草の中でも、
先駆けて咲いています。
ヨーロッパ原産の帰化植物。アブラナ科、タネツケバナ属。越年草。
小さな可愛い白い花を付けます。
茎はボルドー色、葉はオリーブ色、グリーンがかった褐色です。
良く見れば、シックで高貴な雰囲気もあります。
春の明るい色の野草の中では目立たず、地味に見えてしまうんですよねー。
現在は日本全国、道端、土手などで見られます。
日本固有種のタネツケバナと似ています。
2月には、花が付き始めていたと思います。
毎年、早い時期からご苦労様です。
まだ寒い時に、春の予感を感じさせてくれるので嬉しいです。
几帳面で真面目で献身的な性格なんですね。
描いたらまた好きな野草が一つ増えました。
人間でもこんな人物いますよね。
人よりも早く出社し、いろいろ世話をしてくれる人など。
几帳面で真面目で献身的な性格。
つい当たり前のようになってしまいますが、感謝の気持ち忘れては行けません。
さて、次に続くは何の花か、黄色い花が多いですけどね。
その花たちにも、明るくしてくれるので感謝です。

at 19:21, まっちブログ, 工場長 新井

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伊藤若冲の絵巻



先日、伊藤若冲の新たな絵巻が見つかったとの報道がありました。
福田美術館が欧州の個人から購入し、作品名を「果蔬(かそ)図巻」と
名付けたそうです。
公開された写真を見ると淡い淡彩画で、約40種類の野菜や果物が描かれて
いるそうです。
若冲が数えで76歳(1791年)なので、かなり晩年の作品ですね。
代表的な作品「動物綵絵」など、鶏や植物が極彩色で緻密に描かれて迫力が
あるものと比べると、力の抜けた(良い意味で)味のある筆致です。
後期の作品には同じような「菜虫譜」「果蔬涅槃図」という作品があり、年を
重ねて覚りの新境地に落ち着いた感じでしょうかね。
西洋画の静物画と違って、視点が異なり野菜にキャラクターがあるように
描かれていて何かイベントで集っているかのようです。
「果蔬涅槃図」なんか釈迦の代わりに二股大根、弟子その他の代わりには野菜や
木の実などですからね。
若冲の実家は青もの屋で、一時主人でもあったので野菜への思い入れが強かった
のでしょうね。(お母さまの供養とも言われています)
発見された作品は輪郭線があまり描かれていないで、滲みやカスレ、白残しがあり、
現代の水彩画の技法のようです(水墨画の技法なのかなあ)。
この時代には、まだ日本には水彩絵の具はなく、その技法も当然知られて
いなかったと思います。
でも、描くことが好きで沢山描いていれば、偶然か必然かその当時の画材でも
技法の発見があったと思います。
若冲さんすごいですね。
もし、若冲さんに現代の透明水彩を使ってもらったら、どんな絵を描くでしょうかね。
想像してしまいます。
でも、その当時の画材で偉大な作品が完成されているので、余計なお世話ですかね。
この度、日本にも偉大な画家や作品が沢山あると、改めて感じました。
誇りに思いますし、もっと勉強したいとも思います。

at 19:09, まっちブログ, 工場長 新井

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卒業、想い出の絵



3月です。
卒業式のシーズンですね。
今年ご卒業される方、ご家族の方にお祝い申し上げます。

卒業の際に、在学中最終年度の絵画作品を返却されると思います。
(既にその都度返却されている場合もあるかと思います)
その絵、出来れば是非大切に保管して欲しいと思います。
ご本人の感性の歴史でもあり、対象物への思いや取り巻く様々な
ことが詰まっているものです。
何より、大切な思い出です。

この先、部屋に飾ったり保管して、時々鑑賞して自分の過去を
ふり返るのも良いと思います。
将来お子様にお見せするとか。
新たな気づきや忘れていたことが蘇り、この先の参考や糧にして
みても面白いと思います。
(自分も発見や、また試してみようかと思うことがあります)
お宝です。

絵画が、そんな風に役に立つことは本当に嬉しいことで素晴らしい
ことです。
どんな画材で描かれたかは関係ありません。
ご自分で描いたことが、貴重なことだと思います。

卒業生の皆様、これからも素敵な人生でありますように願っております。

at 18:10, まっちブログ, 工場長 新井

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世界卓球2024女子ありがとう



世界卓球2024団体戦、男女とも健闘して見応えがありましたね。
どちらも惜しくも中国に敗れ、男子はメダルに届かず、女子は銀メダル獲得の
結果でしたね。
特に、女子の快進撃は素晴らしく、決勝で中国を脅かすまでになりました。
本当に惜しい。あと一歩でした。
この間まで、国内でオリンピック代表をかけ、メンバー同士がしのぎを削って
いましたが、今大会では日本代表としてチーム一丸となっていました。
お互いにアドバイスし、励まし合っていたのが良かったです。
和気あいあいの雰囲気は見る側もほっこりしました。
試合に勝つことと同じくらい、嬉しかったですねー。
平野美宇選手が伊藤美誠選手にアドバイスを受け、試合中に「今の?」という
シグナルを送ったら顔で答えてくれたというエピソードが印象に残っています。
こうゆう信頼関係っていいですよね。
みんなレベルアップして頑張って、金メダルまで届きそうな位置まで行ったので、
パリオリンピックでは男子と一緒に是非頂点を目指して欲しいです。
期待しています。楽しみです。
選手の皆さん、元気を頂きましたありがとう!

at 17:32, まっちブログ, 工場長 新井

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ビートルズの描いた絵がすごいことに



ビートルズが1966年にコンサートで来日して滞在中、4人で描いた絵が
今年2月1日オークションにかけられ、約174万ドルで落札されたそうです。
(日本円で約2億5500万円)
コンサートは武道館で5回開かれましたが、メンバーはその間ほぼ会場とホテルの
往復のみで、安全のため殆どホテルにいました。
ホテルでメンバーは暇を持て余し、絵を描くなどして過ごしたそうです。
(使用した絵の具は月光荘画材店のものです)
その内の1枚の絵が、持ち主によってオークションにかけられたのです。
メンバー4人の合作の絵は、多分他には無いらしいので、とても貴重ですよね。
作品は「IMAGES OF A WOMAN ON PAPER」というタイトルですが
自由な発想のアブストラクトな抽象画になっています。
4人の個性が1枚の絵に描かれ、バランスよく構成されています。
4人は音楽の才能は言うまでもなくありますが、絵画の才能も人並み外れている
ようです。
音楽ではその後8月のアメリカを最後に、コンサート活動を停止し、スタジオで
今までにない革新的な曲を創造していきます。
実際には日本公演の前に既に新アルバム「REVOLVER」を録音しています。
逆回転やループなどアイデア満載で、異次元の感じでした。
そんな彼らなので絵画の感性でも音楽と共鳴する何かがあるんでしょうかね。
描いている時は、どんな精神でしょうか?
「REVOLVER」の中に収められている最後の曲「TOMORROW NEVER
 KNOWS」の歌詞で連想させる部分があります。
「すべての思考を捨て、虚無に身を任せよ 輝いている 輝いている」です。
何か、仏教的な感じですよね。
作詞・作曲はジョンです。
最初聞いた時は、その飛んでる感じにびっくりしました。かっこ良いです。
今聞いても革新的で、抽象画の世界です。
件の絵もそんな感覚で作成したのではないでしょうか。
恐るべしビートルズ。
なんて人たちだ。
今、改めてひれ伏します。
ジョンとジョージが亡くなったことが残念です。

at 22:42, まっちブログ, 工場長 新井

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雪のサンゴ



先週5日6日は、けっこう雪が降りました。
東京でも降って、混乱していましたね。
雪はいいことも悪いこともあります。
我が工場にとって、悪いことは積雪量が多いと駐車場に入れなくなることです。
(今回は約40cmでした)
その日はみんなで雪かきです。
それぞれ、自宅でもやって、会社でもです。みんなへとへとです。
でもこの雪で、農作物などで水が不足しているところは助かるんですよね。
自然のことだから、いろいろあって仕方ないか。
でも、温暖化の異常気象で行き過ぎは困りますよね。深刻です。

帰り道、神社のケヤキ全体に雪が積もって、いや びっしり 着雪していて
花が満開に咲いているようにきれいでした。
花見のように見とれました。
見ようによっては、白いサンゴのようにも見えました。
雪なのに、夏のイメージ。
そこで、イメージを膨らませ谷内六郎さんのようなファンタジーな絵が
描けるといいなと思い、描いてみました。
未熟で、谷内さんみたいなふんわりした深みはありませんね。
ブライトカラーとポスターカラーの併用です。
雪はポスターカラーです。あとから塗るのが楽です。
雪だるまがちょっと大きすぎましたか。

at 18:55, まっちブログ, 工場長 新井

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機械の寿命



先月JAXAが送った月面探査機SLIM(スリム)、今休眠状態で心配ですね。
この先、一体どうなるのでしょうか?
月は太陽光が当たらないと、零下100度以下まで下がるそうですが、これに耐える設計に
なっていないため再起動するかは不明だそうです。
うー、スリム大丈夫か?ハラハラします。
どうぞご無事でいて下さい。
小惑星探査機ハヤブサ1号の時もトラブルで地球に帰還できるかハラハラしました。
(戻ったけれどサンプルのカプセルは放出して、本体は大気圏で焼失しました。
これは悲しかった。)
SLIMもJAXAや開発に関わった方々の魂がこもっていると思うと、感情移入して
しまいます。
もう、もはやただの精密な機械ではなく、かけがえのないものに思えてきます。
身近な機械でも、お世話になっているもの・助けられているものに対しても同じような
感情を抱くことがありますね。
愛車とか、楽器とか、道具とか。
機械はいつか壊れて寿命が来ると分かっていますが、その時が来るのが嫌です。
最近私のアイポッドクラシックが、朝 寒いせいか起動しないことがあります。
約12年ほぼ毎日音楽を聴かせてくれたので、愛してやまない機械です。
いつの日かお別れ時が来るのかなと不安になります。
近い将来ですが、機械に精神が宿り人格に近いものがAIを使って生まれることが
予想されますね。
そんな世界を描いた小説があります。
イギリスの作家カズオ・イシグロさんの作品「クララとお日さま」です。
昨年読みましたが、考えさせられるものでした。
近未来の話で、主人公はAF(Artificer friend)と呼ばれる人型ロボットです。
エネルギー源は太陽光です。
「人工ともだち」として名前もクララと付けられて店頭で販売されます。
ある家族に買われていき、その家庭の病弱な少女の相手をするようになります。
また、その母親や隣人や取り巻く人間との交流があります。
知識があり記憶力が高く思考力もある、思いやり・機転が利くなど素晴らしい機能です。
もはや、人工物ではなく生身の感情を持った人間のようです。
がしかし、やはり機械です。・・・・あとは話せませんです。
心があるから喜怒哀楽があり愛したり愛されたり、AIでも現実になるのかもしれません。
人間とAI(疑似ですが)心を持ったもの同士 同族で、異種みたいになるのか?
そうすると、やはりどちらも終わりは悲しいものです。
我が工場では絵の具造りの機械があります。
主なものは練る機械、3本ロールです。
本当にお世話になっています。昭和生まれでまだ元気に働いています。
よき同僚です。いつまでも、元気でいて欲しいと思います。
上のイラストは、月面着陸したSLIM、アイポッドクラシック、3本ロール、、どれも
いつまでも元気でいて欲しい機械です。
もう一つは「クララとお日さま」の一場面を想像して描いた絵です。
(映画化が決まっているそうですが、どんな映像になるか気になります)
ケント紙に鉛筆描き、ブライトカラーで彩色です。

at 23:38, まっちブログ, 工場長 新井

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逆光



絵本「おばあちゃんのにわ」を読みました。
(文 ジョーダン・スコット、絵 シドニー・スミス 訳 原田勝/偕成社)
テーマは、少年と祖母の心が通う絆、開発により失われる自然・生活だと思います。
絵が素晴らしく、特に光と空気を感じる美しい絵です。
細密には描かれていませんが、足りない感じは全くなく、かえってストレートに
響きます。表現する絵は自由です。
構図力、色彩力、デッサン力に裏打ちされた作品だと思います。
表紙の絵は逆光で温かい空気感がなんとも言えません。
是非、読んでほしい絵本です。
逆光は、光の存在と空気を強く意識させます。
そして、対象物を力強く浮かびあがらせます。
また、空気中に浮かぶチリが輝き、周りの雰囲気が生きている感じです。
光と空気は切り離せない存在です。
描くのはなかなか難しいですよね。
有名な作家の作品では、モネの「積みわら」、マネの「スミレの花束をつけたベルト・モリゾ」、
ピサロの「エラニーの景色」、シニヤックの「コンブラ・ル・シャトー、谷」などです。
対象を包み込んだ空間までも、描かれている印象です。
印象派の作品を挙げましたが、今から100年以上も前のものです。
当時のアーティストの感性は素晴らしいなと思います。
そして私たち、いつも空気に包まれているんだなあということ、改めて思います。
きれいな空気大事にしたいです。
上の絵は昔逆光で描いた現場でのスケッチを描き直してみました。
やはり、現場ではないのでいまいちでした。

at 18:01, まっちブログ, 工場長 新井

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十二単



今年のNHK大河ドラマ「光る君へ」がスタートしました。
紫式部の物語ですね。
楽しみです。
時は平安時代中期。
平安時代と言えば雅な貴族文化。
ドラマでどこまで当時の文化が感じられるか大いに期待します。
雅と言えば和歌、女性の衣装 十二単ですよね。
早速2回目の放送で主人公の「裳着の儀」のシーンがありました。
10代前半なのですが、成人となります。
これで結婚が出来ます。早いですね。
寿命も短かったので驚くことではないですかね。
十二単は女房装束の正装だそうです。
色彩も、当時の季節感を大事にする文化が根底にあって様々な
自然由来の配色を楽しんだんですよね。
代表的なものは襲(かさね)の色目として組み合わせの決まりが
あります。(花の名前が付けられています)
着物の表と裏、重ねて着る着物の組み合わせ、袖口や衿元から見える色の
見え方などのコンビネーションを楽しみます。
みんな、そのセンスを競い合ったそうです。
楽しそうだけど、プレッシャーもありそうですね。
十二単、色は綺麗だったかもしれませんが、重さは大変だった
ようです。
ドラマの中でも主人公がきつそうでしたね。
重い衣装を着て、所作も優雅にふるまった平安貴族の女房たち、
さぞ大変だったでしょうね。
これから1年、衣装の色彩に注目して見ていきたいです。
同時に文学・恋愛・覇権争い、社会情勢、歴史なども絡めて
鑑賞したと思っています。

at 19:08, まっちブログ, 工場長 新井

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黄梅来たーっ!



新年2週目が終わりました。
そんな早くに我が家の庭の黄梅が2輪咲きました。
通常は2月末から3月なのですが、どうしたことか今年は先週咲きました。
早いっ!黄梅来たーっ!
良く見れば、花芽も出ています。
まだまだ寒さが増し、冬本番ですが、春のやつ来たがっているようです。
昨日の雪で多少は萎れている感じですが、ガンバレーです。
春、待ってますよ。
黄梅と言っても梅の仲間ではなく、ジャスミンの仲間らしいですけどね。
植物のネーミングややこしい。
それにしても今年の開花は早い。

故石垣りんさん のエッセイ集「朝のあかり」で同じように開花が早くて驚いて
いる作品があります。
住まいの近く、神社の梅で白い花が七〜八輪1月12日に咲いていたそうです。
文の中で春の到来について、違う視点を持たれているので、なるほどと感心しました。
最後の一文はこれです。
「春は来るのではない、生きてこちらが春に到達するのだという感じ方は、残念ながら
年のせいかもわかりません」です。
そうですね、年を重ねるとあー今年も見られたとなるので、そうかもしれません。
自然の中に生き、自然物と並走している感じかなー。相手が待っていてくれます。
そうすると、1年1年が大事に思え、大切にしなきゃなって思います。
さて、この1年どう生きますか。
折々に自然を描いて、並走していること、生きていることを実感しますかね。
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at 18:22, まっちブログ, 工場長 新井

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