桜、散り始める



先々週は寒かったですが、先週はまた暖かさが戻りました。
ここ北信州も咲いた桜が、いよいよ散り始めました。

日本人は、本当に桜が好きですよね。
満開の桜にときめいて、散る花びらに儚さを感じしんみりする。
花で散ることに価値を見出すのは、桜以外ないですよね。(私見)

新元号「令和」の元になった歌が収録されていて話題になっている万葉集ですが
桜の歌は47首あるそうです。桜と言ってもその当時はヤマザクラです。
その当時花見は梅だったそうで収録数は119種。
それに対し桜の歌は意外と多く47首で、万葉人は桜もお気に入りだったようです。

その中で、儚さ・無常を詠った歌がいくつかあります。
「世間も常にしあらねば屋戸にある桜の花の散れる頃かも」久米女郎
あんなに華やかだった桜の花ですが、長くは続かない。散るという無常ですね。
万葉人の感性は今も息づいているんですね。

上のスケッチは、昨日の散り始めた桜です。(少し盛っていますが)
絵の中の碑は「夏目氏発祥の地の碑」です。(長野市篠ノ井石川にあります)
(本ブログ2018.November.11 で紹介しています)
ブライトカラーで描きました。

at 18:11, まっちブログ, 工場長 新井

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進まぬ春



先週の雪、ビックリしました。寒の戻り。
花の開花遅れますよねー。
東京では桜は満開になって、はや散り始めたようです。
ここ北信州では やっと満開になってきました。
ところが場所によっては、まだ咲かない品種もあります。
温暖な所とは違う移ろい方で、まだかよという感じです。

今日、青木村に行きましたが、大宝寺は桜が満開でしたが、
梅もまだ咲いていました。
国宝の三重の塔(見返りの塔)で有名な寺です。
一度に桜も梅も見られるなんて得したような。
うきうき、ほのぼの が混じったみたいな。
聞こえてきた鳥の鳴き声はウグイスでした。ホーホケキョです。
気分が混乱してしまいます。
信州ならではの気候ですかねー。
進まない春です。
でも、その間にしっかり描いておきたい季節の花たちです。
スケッチブックの中は季節の玉手箱です。
上のスケッチはブライトカラーで描きました。

at 20:41, まっちブログ, 工場長 新井

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明るいキジバト



温かくなって、山鳩(キジバト)の鳴き声が工場でも、自宅でも聞こえてきました。
鳴き声は「デデッポッポー」です。「ゼゼッポッポー」と表現する記述もあります。
一年中繁殖するらしいですが(親はミルクが出るそうです)、冬はあまり見かけません。
どこにいるのでしょうね?
公園などで多く見られる鳩はドバトで種類が違います。
キジバトの方が、絵的に見栄えがいいですよね。ドバトごめん。

「デデッポッポー」と聞くと私は可愛く長閑な感じがしますが、キジバトは俳句や短歌などでは
寂しげな感じに表現されている場合が多いような気がします。
聞いているときのシチュエーションにもよるのですかね。
昔、「絶唱」という映画がありその主題歌(舟木一夫さん)の中で「愛おしい山鳩は・・」という歌詞があります。
映画の内容の悲しみが伝わってきます。(後の時代の山口百恵さんのもあります)
鳴くのはメスを求めたり、縄張りを主張したりとからしいですが人間は勝手にイメージしちゃいます。

西行法師の歌にこんなのがありました。
「夕されや檜原のみねを越え行けばすごくきこゆる山鳩の声」
 一人、わびしく山の中を旅していれば淋しく聞こえるかもしれませんね。

私たちは、今や住宅の近くでも鳴き声を聞くことが出来るので、そんな感覚になることは
あまりないかもしれません。
むしろ親しみを感じます。明るいキジバトくん春告げとしてこれからもよろしく。です。

at 17:07, まっちブログ, 工場長 新井

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黄色い春



春になりましたね。
しかし、ここ信州ではまだ寒い日もあり、雪の天気予報におののいています。

東京では桜の花が咲き、花見で賑わっているようですが、この辺りはもう少し先のようです。
春のイメージは桜が咲くピンクのイメージが強いですが、黄色も忘れてはいけません。
クルマで走っていても黄色の花が気になります。
サンシュユ、ダンコウバイ、キブシ、アブラチャン、オウバイなどです。

春先は黄色の花が多く、春のイメージとしては本家だと思います。
桜ほどインパクトが無いので、陰の存在ですね。
でも、見れば心が和みます。花の形もいろいろで楽しいです。
南仏やイタリアではミモザの黄色い花が春の象徴だそうです。

北原白秋の詩に「黄色い春」というのがあって、春のイメージを黄色で表現しています。
シュロの花、サンシュユの花、ウイキョウの花などが出てきます。
時代でしょうか、今で言う差別用語がでてきて、読んでいてあまり気分は良くないのですが
大正初期の頽廃が伝わります。冬が終わり、世の中が動き出すような不思議な活気。
四季のメリハリは昔の方が強かったのかなー。

at 19:17, まっちブログ, 工場長 新井

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不知火(柑橘)



ブログが いつも風景や漫画では代わり映えしないと思い、今回は果物・野菜を描いて
みました。

今、旬の果物は何かと考えたら柑橘系の不知火がありました。
デコポンとどう違うのか?調べたら、同じでした。
元々正式な品種名称は「不知火」で、「デコポン」は農協の登録商標らしいです。
只、デコポンを名乗るには糖度13以上で酸度1以下の条件があるそうです。
不知火って外見は柑橘類のブルドッグ、ぶさかわですねー。

昔と違って、果物の種類が品種改良により、とても多くなり私など選ぶのに
迷ってしまいます。
果物好きな方や、私のように酸っぱいが苦手な人には、良い時代になりましたね。
(昔の素朴なものも捨てがたく思う方もいらっしゃると思いますが)

上の絵は不知火だけでは物足りないので、旬の野菜ブロッコリー、アクセントに
ミニトマト(これは旬ではなそうですけど)を組み合わせました。
使用した絵の具は「まっち ポスターカラー」です。
ハイライト部分は紙の白残しです。(輪郭はぼかしています)
不知火もブロッコリーも粒粒のテクスチュアで難しいところですが、細い筆で点描したり
カスレ塗りを重ねたりしました。
あまりデティールにこだわる必要はなく、それとなく見えれば良いと私は思います。
面倒臭いですもんね。(超写実を目指す場合は別ですが)
使った色は、「レモンイエロー」「やまぶき」「ちゃいろ」「きみどり」「ビリジャン」
「ロイヤルブルー」「あか」「白」「黒」です。

不知火はややオレンジ色ですが、見たまま描くと濃淡が弱く物足りない。
暗色(影)を強調して変化をつけると実物と色が違ってしまい難しいです。
見て不知火の色と分かって違和感がなければいいのですが。
どうでしょうか?

ポスターカラーは何度も塗り重ねが出来て、下を隠すことが出来るのでいいです。
油彩画風に書きたかったのですが、全て丸筆を使用、平筆や、フィルバートがあれば、
もっとタッチを残せたかもしれません。
でも、なんでもありですよね。楽しく自由に描くのが一番です。

at 14:20, まっちブログ, 工場長 新井

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土恋し



今、田んぼは土がそのままです。
何もないです。わらが混じっている程度。文字通り土色一色です。
でも、間もなく温かくなるにつれ、田起こし、代かき(水が張られる)、
田植えが行われます。
そして、稲が育ち青々とした田んぼになっていきます。

こうなることを、待ち望んでいた連中がいます。
稲はもちろんのこと様々な生き物たちです。(もちろん人間もです)
寒い冬を耐えていました。

季語に「土恋し」という言葉があります。
彼らの気持ち、そのものですよね。
命の営みが始まります。
土の方も早く来い、早く来いと手招きしているようです。
「土」、漢字では一字、ひらがなでは二字。この短い言葉の土には計り知れない
パワーが宿っています。(神も宿っているとされてきました)
生物を育て、人の営みも支えます。
この土、簡単には生成しないそうで、微生物などの力を借りています。
かけがえのない土、ありがたいことです。

at 22:09, まっちブログ, 工場長 新井

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砂川しげひさ先生を悼む



また哀しい訃報です。
漫画家の砂川しげひさ先生が6日お亡くなりになりました。
大変残念です。
また、昭和と青春が終わってしまいました。

若い頃、雑誌でよく拝読していました。
これでもかと言うくらいシンプルな絵で、素朴な味のある線でした。
描こうと思っても描けません。

当時、園山俊二先生、秋竜山先生、谷岡ヤスジ先生、黒鉄ヒロシ先生
(順不同)などのナンセンス作家さんが好きでした。(今も好きですが)
その内のお一人が砂川先生でした。
自分で言うのも何なんですが、私の描くマンガは恐れ多いのですが先生に似ていると
友人に言われたことがあります。(レベルは比較になりませんが)

コマの変わり方がなんとも言えない気持ちのよさで、こちらの
視覚が踊らされる動きのあるものでした。
絵も素朴で、可愛いです。
先週も省略のことを書きましたが、省略の妙があります。

砂川先生はクラシック音楽がお好きだそうで、エッセイ本を上梓されています。
その本の中で、手塚治虫先生の影響を受けていると仰っています。
遠近法、アップの画面など。
手塚先生の神さまのように丸ペンでキレイな線は描けなかったそうです。
ソフトで温かみのある線と表現なさっています。
仕方なく、独自の線を編み出したそうです。
私からすればその線も、素晴らしいと思うのですが。
奥が深いですね。

また、その本の中で元号が平成に変わった時のことも書かれています。
ラジオの内容が悪くなったと時代の変化にお怒りでした。
今年その平成も終わり、元号が変わります。
先生がお元気なら、新しい時代をどのようにお感じになるでしょう?
良い時代になればいいのですが。

上の絵は先生の作品「寄らば斬るド」を模写したものです。
(ネットに載っていた絵を参考にさせて頂きました)
線が違いますね。真似できません。(鉛筆ですが)
色はあえて付けていません。世界観が変わってしまうので。
但しタイトルの文字は先生をイメージした色で塗りました。
合っているかどうか、心配ですが。
ご冥福をお祈りいたします。

at 21:24, まっちブログ, 工場長 新井

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省略



今、朝日新聞で洋画家野見山暁治先生の人生を振り返る記事が連載されています。
(とても興味深く、面白く、感慨深く拝読しております)
その中で、素晴らしい言葉が紹介されていました。
旧制高校時代の美術部の恩師の方の言葉です
野見山先生は絵描きをやっていく上でその恩師の方に大きな影響を受けたと仰っています。

私はそれを読んで、大変感激し大いに勇気を頂きました。
改めて対象に向かう心構えというか感性を大事にしたいと思いました。
それをいつも意識していたいと。
今日はそれを紹介したいと思います。下がその記事の抜粋です。
(野見山先生の回顧です)

・・・「絵は省略の方法なり」が口癖。
山を望む風景を前に、先生は「山がそっくりキャンバスに入るわけないだろう。
じゃあどうする? それを閉じ込めて、無理なく見せるのが省略であり、
絵を描くことなんだ」と言う。
壮大な世界を目の前に持ってくる絵は、まるで手品みたいだなと思いました。・・・

どうですか。
これからの創作に力をもらったような、励みになりました。
大切なのは、じゃあどうすればいいのか。あとは自分で磨くしかないですね。
明日からの景色が違って見えるような気がします。

at 15:44, まっちブログ, 工場長 新井

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氷面鏡



温かい日が増えてきました。
もうすぐ3月ですものね。

こんな陽気でぴんとこないかもしれませんが、氷の話です。
先日大変寒い日があって 千曲川に行ったんですが、橋の上から見た水面がきれいで、
周りのブッシュを映していました。(本流ではなく脇の穏やかな流れの方です)
風もなく乱れなく映して、空気が冷たく時間が止まっているような感じでした。

よく見ると、部分的に凍っています。(しがこです)
ですので、水の反射とはちょっと違う感じです。
色彩も違って見えます。
昔の民芸のガラスを見ているようです。人工的な感じもします。
緊張感があって、温かみもあります。
自然を見て人工を連想するのはあまりないことです。
こういうことってあるんですねー。

氷面鏡(ひもかがみ)という言葉があり冬の季語です。
きれいな言葉ですよねー。日本人の感性は素晴らしいですよね。
冬の色彩はきれいです。そう思うと冬が終わるのが少し寂しい気もします。

でもまだまだ、寒い日が戻ってくると思います。
体調を崩さないように、皆様お過ごしください。
屋外に出て、その辺を観察するのも楽しいものですよ。

上の絵は反射をにじみの効果で描きました。(写真を元にですが)
サイズが小さいので、氷のニュアンスがうまく表現できませんでした。(言い訳かよ)
でも多少は雰囲気が出てますかね。
ブライトカラー使用です。

at 13:36, まっちブログ, 工場長 新井

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トミ・ウンゲラーさんを悼む

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筆者

トミ・ウンゲラーさん

ど者

世界的に有名な絵本作家・イラストレーターのトミ・ウンゲラーさんが亡くなられたそうです。
若い時から好きな作家さんでしたので大変残念です。
フランス生まれで、アメリカに渡り活躍しました。晩年はアイルランドに移住したそうです。
絵本では「すてきな三にんぐみ」がよく知られていますね。
イラストでも企業ポスターや、風刺画など幅広く手掛けていたようです。
絵本で人気があったのはもちろんですが、私はユーモアあふれるカットが気に入っています。
仕掛けというか、落ちがあって思わず微笑んでしまうものです。
(アニメ作家の古川タクさんも同じような感じの作品ですよね。絵は違いますが面白いです)
アイデアが豊富、発想がユニークで頭の中はどうなっているのでしょう。
電線をモチーフにした作品でも、ラフスケッチでアイデアを沢山展開していて驚きます。

ビートルズナンバーの詩集「THE BEATLES ILLUSUTRATED LYLICS」
という本を所有しています。(1971年 2巻)
詩に合わせイラストと写真が掲載されています。
その当時世界的に活躍している作家・写真家が起用されていました。(横尾忠則さんの作品もあります)
トミ・ウンゲラーさんの作品もあり、それで初めて存在を知ったと記憶しています。
3曲でしたがその中に、「FIXING A HOLE」という曲があります。
雨漏れの穴を修理するという比喩の歌詞です。
その曲の入ったアルバム「Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band」のミリタリーを意識した絵に
なっています。( 
私も、トミ・ウンゲラー風に描いてみました。線、全然違いますね。(◆

ポスターの作品集(1971年)を所有していますが、競馬のポスター用アイデアスケッチがあり
鉛筆と水彩で描いています。
省略のうまさ、デフォルメのうまさ、勢いのある筆致が素晴らしいです。
水彩絵の具をシンプルに使っていると思います。(カラーだと思いますが画集はモノクロでした)
ひょっとして、水墨画の影響も受けているのかなーと思ったりもします。
私も、それ風に鳥の絵を描いてみました。(ぁ
(デフォルメも、勢いもなく、ただ単に描いただけで狙いが違っています。すみません)

これからも見習って、ユーモア忘れないようにしたいです。
冥福をお祈りいたします。

at 13:50, まっちブログ, 工場長 新井

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